オブジェクトプロパティコマンドはフォーム上のオブジェクトのプロパティに作用します。これにより、アプリケーションモードでレコードを表示するフォームを使用する際、オブジェクトの外観と振る舞いを変更することが可能になります。
重要: これらのコマンドの範囲は現在使用中のカレントフォームです。フォームを終了すると変更内容は失われます。
オブジェクトプロパティコマンドは、以下の汎用シンタックスを共有します:
コマンド名({*;} object {; コマンド毎の追加の引数 )
オプションの引数 * を指定する場合、objectにオブジェクト名 (文字列) を指定します。
1回の呼び出しでフォーム上の複数のオブジェクトを指定するために、オブジェクト名に@文字を使用できます。以下の表に、コマンド対して指定可能なオブジェクト名の例を示します。
オブジェクト名 | 呼び出しの影響を受けるオブジェクト |
mainGroupBox | mainGroupBoxオブジェクトのみ |
main@ | オブジェクト名が“main”で始まるオブジェクト |
@GroupBox | オブジェクト名が“GroupBox”で終わるオブジェクト |
@Group@ | オブジェクト名が“Group”を含むオブジェクト |
main@Btn | オブジェクト名が“main”で始まり“Btn”で終わるオブジェクト |
@ | フォーム上のすべてのオブジェクト |
フォームオブジェクト名は255バイトまでの名前をつけることができ、これによりカスタムの命名規則を定義・適用できます。例えば"xxxx_Button" や "xxx_Mac"などと言った名前です。
注: @文字が文字列の中に含まれていた時の処理の仕方を設定することができます。このオプションは"オブジェクト (フォーム)"テーマ内のコマンドの機能に影響します。詳細な情報に関しては、 4D Design Reference マニュアルを参照して下さい。
オプションの引数 * を省略する場合、object引数にはフィールドや変数を指定します。この場合文字列ではなく、フィールドまたは変数参照(フィールドまたは変数オブジェクトのみ)を指定します。
4D v14 以降、 OBJECT SET RGB COLORS や OBJECT SET FONT STYLE といった汎用コマンドとマルチスタイルエリアの関係性が新しくなりました。
以前のバージョンの4Dでは、これらのコマンドのどれかを実行すると、エリア内に挿入されたカスタムのスタイルタグをすべて変更してしまいました。v14からは、デフォルトのプロパティ (とデフォルトのタグで保存されたプロパティ) のみが変更されるようになりました。カスタムのスタイルタグはそのままの状態を維持します。
例えば、以下の様なマルチスタイルエリアにデフォルトのタグが保存されていた場合を考えます。
このエリアのプレーンテキストは以下のようになります:
<span style="text-align:left;font-family:'Segoe UI';font-size:9pt;color:#009900">This is the word <span style="color:#D81E05">red</span></span>
次のコードを実行した場合:
4D v14 では、赤文字の部分はそのまま赤文字として残ります。
4D v14 | 以前のバージョン |
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<span style="text-align:left;font-family:'Segoe UI';font-size:9pt;color:#0000FF">This is the word <span style="color:#D81E05">red</span></span>
| <span style="font-family:'Segoe UI';font-size:9pt;text-align:left;font-weight:normal;font-style:normal;text-decoration:none;color:#0000FF;"><span style="background-color:#FFFFFF">This is the word red</span></span>
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これが適用される汎用コマンドは、以下の5つです:
OBJECT SET RGB COLORS
OBJECT SET COLOR
OBJECT SET FONT
OBJECT SET FONT STYLE
OBJECT SET FONT SIZE
マルチスタイルエリアにおいては、汎用コマンドはデフォルトのスタイルを設定するためだけに使用されるべきです。データベースの実行中にスタイルを管理するためには、"スタイル付きテキスト" テーマ内のコマンドを使用することが推奨されます。