v16 の 4D または 4D Server (v11、v12、v13、v14、 v15 も同様) を使用して作成されたデータベースは 4D v17 において互換性があります (ストラクチャーとデータファイル)。どんなインタープリター版のストラクチャーファイルも変換することができます。変換するためには、4D v17 を起動し、そのストラクチャーファイル (xxx.4DB ファイル) をインタープリターモードで開くだけです。
ストラクチャーファイルが変換されることを警告するダイアログが表示され、バージョンによってはデータファイルの変換のダイアログも表示されます:

ストラクチャーファイルは4D v17 へと変換され、それより前のバージョンでは開くことはできなくなります。
4D v14 およびそれ以前のデータファイルは変換される必要があります。この場合には、二つ目のダイアログが表示されます:

データファイルはv17 へと変換されますが、4D v15 と4D v16 では引き続き開くことができます。
4D v15 および4D v16 のデータベースではデータを変換する必要はありません。
プライマリーキーが設定されていない場合、4D は以下のダイアログを表示して設定を促します:

プライマリーキーは、(バックアップのために)ログを必要とするテーブルに対して設定する("ウィザードを使用"ボタンを押す)ことが望ましいですが、これは後ほど設定する("続ける"ボタンを押す)こともできます。詳細な情報については、プライマリーキー管理 の章を参照して下さい。
アプリケーションを64-bit 版の4D v17 で開き、そのアプリケーションがUnicodeモードでない場合、4D はデータベースを一時的にUnicode に切り替えるかどうかを聞いてきます。

Unicode ではスピードが速くなるため、ここ最近のバージョンにおいては切り替えることが推奨されてきました。まだ切り替えていない場合には、ただちに切り替えましょう。詳細な情報については、互換性ページ の章を参照して下さい。
Maintenance and Security Center(MSC) を再度使用してストラクチャーとデータの検査と修復を行ってください。
ストラクチャーにおける留意点は以下の通りです:
- オーファンメソッド (__Orphan__xxxxx) は MSC のログファイルに警告として記録されます。オーファンメソッドのコードが不要であることを確認したあと、これらはエクスプローラーを使って削除することができます。
- フォーム内でのオブジェクト名の重複は許可されていません。これらはMSC のログファイルに警告として報告されます。データベースの修復を実行し、これらの名前を変更して下さい(このとき、オブジェクト名のプログラミングに注意するようにして下さい)。
- 名前の中の不適切な文字 (".", "[", および "]")
4D v16 R4 以降、以下の要素においてピリオド(.) および大カッコ([ ]) を使用することは推奨されていません:
- 変数名
- テーブル名
- フィールド名
- プロジェクトメソッド名
デベロッパーが、アプリケーションをこれらの規則を遵守させるのを容易にするために、アプリケーションの検証 アクションを使用すると、変数名、テーブル名、フィールド名、メソッド名の中にあるこれらの不適切な文字の存在を自動的に検知します。これらの文字が検知された場合、MSC によって"禁則文"が報告され、ログファイルには適切な警告が含まれます:

こういった場合、アプリケーション内のこれらの要素を改名することが強く推奨されます。
データ情報について:
- 重複不可フィールドでの重複の検知:
追加の情報が提供されます: MSC、あるいはVERIFY DATA FILE のようなコマンドを使用した場合、ログファイルには関係するテーブル名とフィールド名にくわえて、重複している値も含まれます。
注 : データ入力時、"キー重複"エラーダイアログには関係するテーブル名とフィールド名、それから重複した値が含まれます。またGET LAST ERROR STACK コマンドも可能性のある重複についての詳細な情報を含むようになりました。
4D がデータファイルを開く際、インデックスを構築(あるいは再構築)する必要がある場合、割り当てられた宣言されたフィールド内での値の重複は自動的に検知されるようになりました。この場合、データベースを開く前に特定の警告ダイアログボックスが開かれ、重複を見つけて削除するための情報をユーザーに提供します:

v16 から v17 への変換では、日本語版の4D のみデータベースインデックスの再構築が必要です。
また、古いバージョンからのアップデートの場合(特に、Unicode ライブラリ - ICU - International Components for Unicode - のアップデートが必要な場合)、4D 内の全てのテキストとキーワードインデックスは再構築することができます。この処理はデータベースの初めて開いたときに自動的に行われます(注意: この処理にはかなりの時間を要する場合があります)。
注: 4D v16 以降データベースデータ全体の再インデックスのアルゴリズムが大幅に最適化されました。プロセス全体を見直すことで、最大で2倍の速さを達成しました。全体再インデックスは、例えばデータベース修復後や.4dindxファイルが削除された後などでは必須です。
4D v16.x のデータベースを、v16.Rx で開くことやその逆も可能です。しかしながら、新機能を使用したコードは動作しませんし、無効化されるべきです。v17 に変換してしまったデータベースはv16 で開くことはできなくなります。