4D v17 は32-bit 版でも64-bit 版でも、macOS でもWindows でもお使いいただけます。
32-bit版の4D アプリケーションを64-bit版へとアップグレードするには、多少の準備が必要となります。
64-bit 版4D プロダクトラインは全て、Altura のMac2Win ライブラリに依存しなくなりました。Altura のMac2Win が64-bit 版の4D Developer Edition および4D Volume Desktop から完全に除去された事で、これらの製品は現代的なWindows APIを自由に使用する事ができるようになりました:
- 64-bit 版 4D Developer Edition および4D Volume Desktop Windows のv17 (厳密にはv16 R2 以降)
- 64-bit 版 4D Server Windows v17 (厳密にはv16 R4 以降)
注: 32-bit 版のWindows 用製品では、4D は引き続きMac2Win を使用しています。
64-bit 版4D Developer Edition では、新しいラベルエディター、クイックレポート、読み込み/書き出しエディターなど、現代的で直感的で、使いやすい機能が統合されています。アプリケーションを複数回インストールする事なく、64-bit 版4D Developer Edition のインスタンスを複数起動する事ができます。
お使いのアプリケーションが64-bit 版のWinodws 用あるいはmacOS 用の4D Server を使っているなら、移行のための作業はすでにほとんど完了しています。64-bit 版のシングルユーザー向けアプリケーションの場合は、いくつかの追加ステップが必要になるかもしれません。この章では、アップグレードの前と後に必要なステップをチェックするためのポイントをまとめたチェックリストを用意しています。
いくつかの機能はプロダクトの64-bit 版への移行に伴い、更新されたり、無効化されたり、あるいは廃止予定であると宣言されています。全ての詳細は、64-bit版の 4D Developer Edition の章の の段落にまとめてあります。
注: 通常のアップグレードのプロセス同様、重要なステップの前にはMSC を使用してチェックを実行し、データとストラクチャーが有効であることを確認していく事が推奨されます。
最初にすることは、プラグインがあれば、それらを64-bit版へとアップグレードすることです:
- 4D プラグイン:
4D Write と4D Viewを除き、すべてのプラグインは既に64-bit版で動作しています。
- お使いのアプリケーションが4D Writeを使用している場合、そのコードを4D Write Proへと移行することを検討する必要があります。このとき、既存の32-bit版のコードはそのまま保持しておき、並行して新しい64-bitベースのモジュールを4D Write Proで作り始めるのが良いでしょう。移行期間の間に、4D Write および4D Write Pro ドキュメントの両方を使用したい場合には、32-bit 版の4D v17 を使用するのが良いでしょう。
- お使いのアプリケーションが4D Viewを使用する場合、4D View Proあるいは別の選択肢を使用する必要があります。
- サードパーティーのプラグイン:
プラグインのプロバイダーに連絡をして、64-bit版を取得してください。
- お使いのアプリケーションを最新の32-bitリリース (例えば4D v17 32-bitなど) にアップグレードしてください。
- Unicodeモードが有効化されていることを確認してください。
- あらゆるPICT/cicn/QuickTimeピクチャーを変換してください。
データ内にある廃止予定のピクチャー形式を検出するには、GET PICTURE FORMATS コマンドが使用できます。
また、データベースのストラクチャー内にあるサポートされていないピクチャーもすべて置き換える必要があります。MSCで検証をすることで、resources 内にあるピクチャーや3Dボタン用のピクチャーや静的なピクチャーの中で古いピクチャーを検知することができます。 - 全てのXSLTベースの機能 (_o_XSLT APPLY TRANSFORMATION、_o_XSLT SET PARAMETER あるいは _o_XSLT GET ERROR コマンド)を、例えば PROCESS 4D TAGS コマンドで置き換えてください。
- _o_Font number の呼び出しをフォント名での呼び出しに置き換えてください。
- リソースファイルを作成あるいは変更するコードをすべて削除してください。
この時点で、お使いのアプリケーションを 64-bit版の4Dで開く準備ができました。
- お使いのアプリケーションを 4D Developer Edition 64-bit版で開いてください。
- Webエリアにおいて統合された WebKit を使用している場合、これらは自動的にシステムエンジンに切り替わっているため、チェックしてみてください (4Dメソッド($4d) へのアクセスは引き続き有効です)。
- コード内で SET PRINT OPTION コマンドの Mac spool file format option を使用している場合、それらを SET CURRENT PRINTER と Generic PDF driver 定数の組み合わせの呼び出しで置き換える必要があります。
- ラベルエディターの呼び出しと使用をチェックしてください (ラベルエディター (新デザイン) 参照)。
- クイックレポートの呼び出しと使用をチェックしてください (クイックレポートエディター (新デザイン) 参照)。
これでお使いのアプリケーションは完全に64-bit版で使用できるようになり、4D 64-bit版の新機能も使用できるようになりました。