4D v16.3

ユーザー設定

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ユーザー設定

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データベースのカスタム設定を外部ファイルとして生成することができます。この機能が有効にされると、ユーザー設定を設定したときに、内容が外部ファイル に書き出されるようになります ("ユーザー設定")。そしてデータベースストラクチャーファイルに書き込まれたストラクチャー設定よりもこの設定が優先して使われます。

この結果 4D アプリケーションを更新しても、カスタム設定を保持できるようになります。あるいは異なる場所に展開する同じアプリケーションに対し、異なる設定を適用す ることが可能になります。またファイルの内容は XML で記述されるため、プログラムで設定を管理することができるようにもなります。

4Dは2種類のユーザー設定を生成し使用する事ができます:

  • ユーザー設定(標準)
    これらのユーザー設定は、アプリケーションで開かれたどのデータファイルに対しても、ストラクチャー設定の代わりに使用されます。
  • データファイル用のユーザー設定
    これらのユーザー設定はアプリケーションで使用されるそれぞれのデータファイルに対して関連づけられており、例えばサーバーキャッシュのポートIDなどを設定します。このオプションを使用すると、それぞれが異なる設定を持つ複数のデータファイルを使用する同じアプリケーションの複数のコピーの配布とアップデートが容易になります。以下の設定の場合を考えてみましょう。ここではアプリケーションは複製され、それぞれのコピーは異なる設定(ポートID)を使用します。このユーザー設定がデータファイルとリンクしていた場合、ポートIDを手動で変える事無くアプリケーションをアップデートすることができます:

ユーザー設定の外部ファイル化を有効にするには、データベース設定のセキュリティページページ内で外部ファイルのユーザー設定を有効にするオプションを選択します:

このオプションをチェックすると、データベース設定が3つのダイアログ、ストラクチャー設定ユーザー設定データファイル用のユーザー設定に分けられます。これらのダイアログボックスにはデザイン / データベース設定メニューあるいはツールバーの設定ボタンからアクセスできます:

注: データファイルがストラクチャーファイルと同階層に位置している場合(データベース作成時のデフォルトの設定)、データファイル用のユーザー設定...コマンドは表示されません。

このダイアログボックスは、OPEN SETTINGS WINDOWコマンドに適切なsettingsTypeセレクターを渡して使用する事でアクセスする事も可能です。

外部保存モードが有効にされると、データベース設定は3つのダイアログボックスから行えるようになります: "ユーザー設定"、"ストラクチャー設定"または"データファイル用のユーザー設定"です。

"ストラクチャー設定" ダイアログボックスは標準のデータベース設定と同じであり、すべてのプロパティにアクセスできます。"ユーザー設定"ダイアログボックスには外部ファイル化が可能なプロパティに関連するものが含まれます:

"ユーザー設定" ダイアログボックスに含まれるページのリストと、各ページでの標準設定との主な違いを以下の表にまとめます:

データベース設定のページユーザー設定/データファイル用のユーザー設定のページ
一般ページ利用できません
インターフェースページ標準設定と同じです
コンパイラーページ利用できません
データベース/データストレージページ利用できません
データベース/メモリページ標準設定と同じです
移動ページ利用できません
バックアップ/スケジューラーページ利用できません
バックアップ/設定ページ利用できません
バックアップ/バックアップ&復旧ページ利用できません
クライアント-サーバー/公開オプションページ標準設定と同じです
クライアント-サーバー/IPオプションページ標準設定と同じです
標準設定と同じです
Web/設定ページ標準設定と同じです
Web/オプション (I) ページ標準設定と同じです
Web/オプション(II)ページ標準設定と同じです
Web/ログ (タイプ) ページ標準設定と同じです
Web/ログ (バックアップ) ページ標準設定と同じです
Web/Web サービスページメソッドプリフィクスオプションが利用できません
SQLページ標準設定と同じです
PHPページ標準設定と同じです
セキュリティページ利用できません
互換性ページ利用できません

このダイアログボックスでの設定を編集した場合、それらの変更は対応する settings.4DSettings ファイルに自動的に保存されます(以下を参照して下さい)。

ユーザー設定の大半はSET DATABASE PARAMETERコマンドからも設定可能です。ユーザー設定は、"異なるセッション間で値を保持"プロパティが"Yes"になっている引数です。

"ユーザー設定"機能が有効化されている場合、SET DATABASE PARAMETERコマンドで編集されたユーザー設定はデータファイル用のユーザー設定に自動的に保存されます。

注: Table sequence number は例外です。この設定値は常にデータファイル自身に保存されます。

データベース設定において外部ファイルのユーザー設定を有効にするオプションをチェックした場合、ユーザー設定ファイルは自動的に作成されます。このファイルの位置はユーザー設定の種類に応じて決められます。

標準のユーザー設定ファイルは、自動的に作成され以下の場所にある[Preferences]フォルダ内に保存されます:

<DatabaseFolder>/Preferences/settings.4DSettings

ここで<DatabaseFolder>はデータベースストラクチャーファイルが格納されているフォルダーの名前です。

注: 組み込みアプリケーションでは、ユーザー設定ファイルは以下の場所に配置されます:

  • スタンドアロン版の場合: <DatabaseFolder>/Database/Preferences/settings.4DSettings
  • クライアント‐サーバー版の場合: <DatabaseFolder>/Server Database/Preferences/settings.4DSettings

データファイルにリンクされているユーザー設定ファイルは自動的に作成され、以下の場所にある[Preferences]フォルダに置かれます:

<DataFolder>/Preferences/settings.4DSettings

ここでの<DataFolder>はカレントのデータフォルダ(".4dd")が格納されているフォルダの名前です。

注: データファイルがストラクチャーファイルと同階層に位置している場合(データベース作成時のデフォルト設定)、ストラクチャー用とデータ用のユーザー設定ファイルは同じ場所の同じファイルを共有します。データファイル用のユーザー設定...メニューは表示されません。

 

ユーザー設定ファイルはXMLファイルであり、4D の XMLコマンドや XML エディターを使用して読み込んだり変更したりできます。つまり、特にコンパイルされて4D Volume Desktopで組み込みをしたアプリケーションにおいて、設定内容をプログラムで管理することが可能です。このファイルをプログラムで更新した場合、設定内容はデータベース再起動後に有効となる点に注意して下さい。

データベース設定は三つの階層に保存する事が可能です。ある階層で定義されたそれぞれの設定は、前のレベルで定義された設定を(それがある場合には)上書きします:

優先レベル名前保存位置詳細
3 (優先レベル低)ストラクチャー設定(あるいは、"ユーザー設定"機能が有効化されていないデータベース設定)ストラクチャーファイル(.4db)内ユーザー設定が有効化されていない場合の固有の保存位置。アプリケーションのコピー先全てに適用。
2ユーザー設定(全てのデータファイル)ストラクチャーファイルと同階層にあるPreferencesフォルダ内のsettings.4DSettings 外部ファイルストラクチャー設定を上書きします。アプリケーションパッケージ内に保存されます。
1 (優先レベル高)ユーザー設定(カレントデータファイル)データファイルと同階層にあるPreferencesフォルダ内のsettings.4DSettings 外部ファイルストラクチャー設定とユーザー設定を上書きします。アプリケーションにてその設定とリンクされたデータファイルが使用されたときにのみ適用。

settings.4DSettings ファイルには関連した設定の一部しか含まれない一方、ストラクチャーファイルには、外部ファイルからは変更できない重要な設定を含め、全てのカスタム設定が含まれているという点に注意して下さい。

 
プロパティ 

プロダクト: 4D
テーマ: データベース設定

 
履歴 

New
変更: 4D v16

 
ARTICLE USAGE

デザインリファレンス ( 4D v16)
デザインリファレンス ( 4D v16.1)
デザインリファレンス ( 4D v16.3)