4Dは4D Webサイトの機能に関する情報を提供します。
- 特定のURLを使用してサイトをコントロールできます (/4DSTATS、/4DHTMLSTATS、/4DCACHECLEAR と /4DWEBTEST) 。
- すべてのリクエストのログを作成できます。
- ランタイムエクスプローラウィンドウのウオッチページにあるWeb Serverに関する情報を取得できます。
4D Web Serverは、/4DSTATS、/4DHTMLSTATS、/4DCACHECLEAR と /4DWEBTEST の4つのURLを受け入れます。
- /4DSTATS、/4DHTMLSTATS と /4DCACHECLEAR はデータベースの設計者と管理者のみが利用可能です。データベースの4Dパスワードシステムが起動されていないと、これらのURLはすべてのユーザに対して利用可能となります。
- /4DWEBTEST は、常に利用可能です。
/4DSTATS URLは以下の情報をHTMLの表形式で返します。:
- 現在のキャッシュサイズ: Webサーバーの現在のキャッシュサイズ (バイト)
- 最大キャッシュサイズ: キャッシュの最大サイズ (バイト)
- キャッシュされたオブジェクトの最大サイズ: キャッシュされたオブジェクト中で最も大きなもの (バイト)
- 使用キャッシュ: 使用されているキャッシュの率
- キャッシュされているオブジェクト: キャッシュされているオブジェクトの数 (ページやピクチャーファイル等)。
(*) スタティックページとピクチャのキャッシュに関する詳細は Webサーバー設定を参照してください。
この情報を用いて、サーバーの機能を確認することができ、最終的には対応するパラメーターを適合させます。
注: WEB GET STATISTICSコマンドを使用して、スタティックページに対してキャッシュがどのように使用されているかに関する情報を入手することが可能です。
/4DHTMLSTATS URL は、4DSTATS URLと同じ情報をHTML表形式で返します。その違いはキャッシュされたオブジェクトにHTMLページの情報のみが返され、ピクチャーファイルをカウントしないことです。さらにこのURLはフィルターされたオブジェクト情報を返します。
- フィルターされたオブジェクト: URLでカウントされないキャッシュ中のオブジェクトの数 (特にピクチャー)。
/4DCACHECLEAR URLは即座にスタティックページとイメージのキャッシュを消去します。そのため、修正されたページを "強制的に" 更新します。
/4DWEBTEST URLは、Webサーバーの状態を確認するために設計されています。このURLが呼び出されると、4Dは以下のHTTPフィールドを記したテキストファイルのみを返します。
- Date: RFC 822フォーマットでの現在の日付
例えば、"Mon, 16 Jan 2012 13:12:50 GMT" - Server: 4D_version/internal version number番号
例えば、"4D_v12/12.3" - User-Agent: 名前とバージョン @ IPクライアントアドレス
例えば、"Mozilla/5.0 (Windows NT 6.1; WOW64; rv:9.0.1) Gecko/20100101 Firefox/9.0.1 @ 127.0.0.1"
4Dはリクエストのログを提供します。
このファイルには、“logweb.txt” という名前が付けられ自動的に保存されます。
- 4Dのローカルモードと4D Serverでは、データベースストラクチャファイルと同階層のLogsフォルダに配置されます。
- 4Dのリモートモードでは、4Dクライアントデータベースフォルダ (キャッシュフォルダ) のLogsサブフォルダ内に配置されます。
ログファイルの有効化と内容の設定は、データベース設定のWeb/ログ (タイプ) ページで行います。
注: リクエストのログファイルの有効/無効はSET DATABASE PARAMETER (4D v12) または WEB SET OPTION (4D v13以降) コマンドを使用したプログラミングでも切り替えられます。
ログのフォーマットメニューでは、次のオプションを提供します。
- No Log File: このオプションが選択されると、4Dはリクエストのログファイルを作成しません。
- CLF (Common Log Format): このオプションが選択されると、リクエストのログがCLFフォーマットで作成されます。CLFフォーマットでは、以下のように、それぞれのリクエストが行単位でファイル内に表示されます。
host rfc931 user [DD/MMM/YYYY:HH:MM:SS] "request" state length
各フィールドはスペースによって区切られ、それぞれの行はCR/LF シーケンス (character 13、character 10) で終ります。
- host: クライアントのIPアドレス (例: 192.100.100.10)
- rfc931: 4Dによって作成されない情報。常に - (マイナス記号) です。
- user: 認証されているユーザ名、あるいは、- (マイナス記号) 。ユーザ名にスペースが含まれると、_ (下線) に置き換わります。
- DD: 日、MMM: 月を表す3文字の略号 (Jan、Febなど)、YYYY: 年、HH: 時間、MM: 分、SS: 秒
日付と時間はサーバのローカルタイム。 - request: クライアントによって送られたリクエスト (例: GET /index.htm HTTP/1.0) 。
- state: サーバからの返答。
- length: 返されたデータ (HTTPヘッダー以外) のサイズまたは0
注: パフォーマンス上の理由により、操作はメモリのバッファに1Kbのパケットで保存され、ディスクに書き込まれます。5秒間リクエストが発生しなくても、操作はディスクに書き込まれます。
stateとして取り得る値は以下の通り。
200: OK
204: No contents
302: Redirection
304: Not modified
400: Incorrect request
401: Authentication required
404: Not found
500: Internal error
CLFフォーマットはカスタマイズされません。 - DLF (Combined Log Format): このオプションが選択されると、リクエストログがDLFフォーマットで作成されます。DLFフォーマットはCLFフォーマットと類似していて、全く同じス トラクチャを使用します。各リクエストの最後に2つのHTTPフィールド、RefererとUser-agentを追加します。
- Referer: リクエストされたドキュメントを指しているページのURLを含みます。
- User-agent: オリジナルリクエストでクライアントのブラウザまたはソフトウェアの名前とバージョンを含みます。
DLFフォーマットはカスタマイズされません。 - ELF (Extended Log Format): このオプションが選択されると、リクエストログがELFフォーマットで作成されます。ELFフォーマットはHTTPブラウザ界で広く普及しています。そし て、特別なニーズに応える洗練されたログを構築します。この理由により、ELFフォーマットはカスタマイズされます。レコードするフィールドやそのフィー ルドをファイルへ挿入する順番を選択することが可能です。
- WLF (WebStar Log Format): このオプションが選択されると、リクエストログがWLFフォーマットで作成されます。WLFフォーマットは4D WebSTARサーバ用として特別に開発されました。いくつかの追加フィールドを持つので、EFLフォーマットと似ています。EFLフォーマットと同様、 カスタマイズされます。
フィールドの設定
ELF (Extended Log Format) フォーマットまたは WLF (WebStar Log Format) を選択すると、“Weg Log Token Selection” エリアで選択されたフォーマットに対して利用可能なフィールドが表示されます。ログに含む各フィールドを選択する必要があります。これを実行するには、矢 印ボタンを使用するか、"Selected Tokens" へ目的のフィールドをドラッグ&ドロップします。
注: 同じフィールドを2度選択することはできません。
各フォーマットで利用可能なフィールド (アルファベット順) とその内容を以下に示します。
フィールド | ELF | WLF | 値 |
BYTES_RECEIVED | | X | サーバが受け取ったバイト数 |
BYTES_SENT | X | X | サーバがクライアントに送ったバイト数 |
C_DNS | X | X | DNSのIPアドレス (ELF: C_IP フィールドと同一のフィールド) |
C_IP | X | X | クライアントのIPアドレス (例: 192.100.100.10) |
CONNECTION_ID | | X | 接続ID番号 |
CS(COOKIE) | X | X | HTTPリクエストに格納されているcookiesに関する情報 |
CS(HOST) | X | X | HTTPリクエストのHostフィールド |
CS(REFERER) | X | X | リクエストされたドキュメントを指すページのURL |
CS(USER_AGENT) | X | X | ソフトウェアに関する情報とクライアントのオペレーティングシステム |
CS_SIP | X | X | サーバのIPアドレス |
CS_URI | X | X | リクエストが作成されるURI |
CS_URI_QUERY | X | X | リクエストをクエリする引数 |
CS_URI_STEM | X | X | クエリ引数のないリクエストのパート |
DATE | X | X | DD: 日、MMM: 月を表す3文字の略号 (Jan、Febなど)、YYYY: 年 |
METHOD | X | X | サーバへ送られるリクエスト用のHTTPメソッド |
PATH_ARGS | | X | CGI引数: “$” の後に続く文字列 |
STATUS | X | X | サーバの返答 |
TIME | X | X | HH: 時間、MM: 分、SS: 秒 |
TRANSFER_TIME | X | X | 返答を作成するためにサーバによってリクエストされた時間 |
USER | X | X | 認証された場合はユーザ名。その他の場合は - (マイナス記号) 。 |
| | | ユーザ名にスペースがある場合、_ (アンダーライン) に置き換えられる。 |
URL | | X | クライアントがリクエストしたURL |
注: 日付と時間はGMTで表されます。
Webのログファイルはかなり膨大になります。そのため、自動のアーカイブメカニズムを構築することが可能です。バックアップはある周期 (時間、日、週、月単位) または、ファイルのサイズに基づいて起動します。設定の期限 (またはファイルサイズ) に近づくと、4Dは自動的にカレントのログファイルを閉じてアーカイブします。そして新たにファイルを作成します。
Webのログファイル用のバッ クアップが起動すると、ログファイルは “Logweb Archives” という名前のフォルダでアーカイブされます。このフォルダは、logweb.txtファイル (tデータベースストラクチャファイルの隣にあります) と同じレベルで作成されます。
アーカイブされたファイルの名前は、以下の例に基づいて変更されます: “DYYYY_MM_DD_Thh_mm_ss.txt.”。例えば、ファイルがアーカイブされた時間がSeptember 4, 2006 at 3:50 p.m. and 7 secondsである場合、“D2006_09_04_T15_50_07.txt.” になります。
リクエストログの自動バックアップは、データベース設定のWeb/ログ (バックアップ) ページで設定します。
最初に、頻度 (日、週などの単位) またはファイルサイズの上限に対応するラジオボタンをクリックして選択します。必要に応じて、バックアップする正確な時間を指定します。
- バックアップしない: 設定されたバックアップ機能が無効になっています。
- X 時間ごと: 1時間単位でバックアップをプログラムする際、このオプションを使用します。1から24の間の値を入力します。
- starting at: 最初のバックアップの開始時間を設定するために使用します。
- X 日ごと: 1日単位でバックアップをプログラムする際、このオプションを使用します。毎日バックアップを実行したい場合、1を入力します。このオプションをチェックすると、バックアップの開始時間を指定しなければなりません。
- X 週ごと: 1週間単位でバックアップをプログラムする際、このオプションを使用します。毎週バックアップを実行したい場合、1を入力します。このオプションをチェッ クすると、バックアップを開始する曜日と時間を指定しなければなりません。必要であれば、複数の曜日を選択することも可能です。例えば、水曜日と金曜日を 選択し、2つのバックアップを設定することができます。
- X 月ごと: 1ヶ月単位でバックアップをプログラムする際、このオプションを使用します。毎月バックアップを実行したい場合、1を入力します。このオプションをチェックすると、バックアップを開始する月においての日付と時間を指定しなければなりません。
- サイズ指定: カレントのリクエストログのファイルサイズに基づいてバックアップをプログラムする際、このオプションを使用します。ファイルが設定されたサイズに達した際、バックアップが自動的に起動します。サイズ制限は1、10、100または1000MBごとに設定可能です。
Note: バックアップの設定では、バックアップが開始する予定となっているときにWebサーバが起動していない場合、次回の起動において、4Dはバックアップが失敗したと見なし、データベース設定で示されている適切な設定を適用します。
Web サーバーに関連する情報が、ランタイムエクスプローラーにあるウォッチページ (“Web”) に表示されます。
- Webキャッシュ使用: Webキャッシュに存在するページ数とその使用率を示します。Webサーバーがアクティブでキャッシュサイズが0より大きい場合のみ、この情報が利用できます。
- Webサーバー経過時間: Webサーバーの使用時間を (時間 : 分: 秒フォーマットで) 示します。Webサーバーがアクティブである場合のみ、この情報が利用できます。
- Webヒット数: Webサーバーが起動してから受け取ったHTTPリクエストの総数と瞬時のリクエスト数を秒単位で示します (2つのランタイムエクスプローラーの更新の間で測定) 。Webサーバーがアクティブである場合のみ、この情報が利用できます。
注: ランタイムエクスプローラーに関する詳細は、4D Design Referenceマニュアルを参照してください。