データ管理における最も重要な処理の1つにレポートの生成があります。クイックレポートエディターは、4Dでレポートを設計するために利用できる2 つのツールのうちの1つです。デザインモードおよびアプリケーションモードにてクイックレポートエディターを使用し、非定型のレポートを作成することがで きます。
もうひとつのツールはフォームエディターですが、これはデザインモードでレポートを設計するために使用します (後からアプリケーションモードで修正可能)。複雑なデザインやプログラムによる処理を必要とするレポートの設計には、出力フォームを使用されることをお 薦めします。詳しくは一覧フォームとレポート を参照してください。
クイックレポートエディターを使用すると、次のような操作を実行できます:
- レコードリストを作成します。
- ブレークエリアを作成します。
- クロスタブ (クロス集計表) レポートを作成します。
- 合計計算を実行します。
- レポートにおけるフォントやスタイルを修正します。
- セル単位で罫線や背景色を指定します。
- クイックレポートデザインをディスクへ保存したり、ディスクから開いたりします。
- HTMLまたはテキストファイル、4DViewエリア、印刷またはディスクへ保存など、さまざまな出力タイプを選択します。
クイックレポートエディターはクイックレポートテーマのコマンドによって制御できます。
エディターは、2つの主要エリアから構成されています:
クイックレポートのデータエリアでは、作成するレポートのタイプや統合するデータの種類を指定します。また、クイックレポートウィザードへアクセスするためにも使用できます:

もう一つは、実際のクイックレポートエリアです:

上の図は、フォームに挿入された状態のクイックレポートエリアを表示しています。このエリアにおいて実際のカラムや行の内容が作成され、並び替え順などの定義が行われます。また、このエリアには、各種ツールバーや独自のメニューバーとコンテキストメニューが含まれます。
例として、このエリアは下図のようなフォーム上に配置することができます:

クイックレポートエディターでは、2種類の処理モードが使用可能であり、リストとクロステーブルという2種類のレポートを生成することができます。

- リストモード
このモードはデフォルトのモードです。通常レポートはこのモードにおいて、累計が行われるブレークレベルを伴うリスト形式でレコードを表示します。一般的なリストタイプのクイックレポートを次に示します:

- クロステーブルモード
このモードを使用すると、二次元の表形式でレポートを表示することができます。このモードは実際に2つのデータソースに由来する、カテゴリに分割可能なデータをレポート化する場合に便利です。
例えば、クロステーブルモード形式を使用すると、四半期ごとの製品タイプ別販売金額を表にして表わすことができます。典型的なクロステーブルタイプのクイックレポートを次に示します:

表示しようとするデータを含むデータソースがカテゴリー別に分かれており、それらのカテゴリーが実際には各々別のデータソースに属している場合、このモードが便利です。
手動でクイックレポートを作成する際にウィザードを利用すると、レポート作成のためのガイドを受けることができます。
ウィザードを起動するには、クイックレポートエディターのウィザードを開くボタンをクリックします:

すると、クイックレポートエディターウインドウのデータエリアがウィザードのページに置き変えられます。レポートの作成は細かいステップを経て実行され、ウインドウの右側には解説が表示されます。ウィザードを使用してクイックレポートを作成するには、画面上に表示される指示に従ってください。
レポートの作成が完了した時点で、ウィザードではレポートに対応する4Dコードを生成する機能が提供されます。詳細は、4D コードを生成するを参照してください。
ウィザードを終了するには、手動モードボタンをクリックして手動モードに戻ります:
