4D v15において、組み込みアプリケーション(スタンドアロン版とクライアント‐サーバー版の組み込みアプリケーション)のデフォルトのデータファイルの管理が変更されました:
- デベロッパは"デフォルトのデータファイル"をアプリケーションのビルドの段階で定義できるようになりました。
- 組み込みアプリの初回起動時に、"デフォルトのデータファイル"が検知された場合、それは4Dによって自動的に読み込み専用モードで開かれます。
これらの新機能によってデベロッパは、組み込みアプリケーションの初回起動時から、より細かくデータファイルの作成または開くことを管理できるようになります。具体的には以下の様なケースが想定されます:
- 新しい、またはアップデートされた組み込みアプリケーションを起動する際に、"データファイルを開く"4Dダイアログボックスが表示されることを回避することができます。例えばOn Startupデータベースメソッド内にて、デフォルトデータファイルが開かれたかどうかを検知し、ローカルのデータファイルを作成または選択する独自のコードまたはダイアログを実行することができます。
- 読み込み専用のベーシックなデータを含んだ組み込みアプリの配付が可能になります(例えばデモアプリケーション用)。
4D v15 では組み込みアプリに簡単にデフォルトのデータファイルを収録することが出来るようになりました。これにより、特別なダイアログボックスを表示させることなく、エンドユーザーのマシンにアプリケーションをインストールまたはアップデートさせることができるようになります。デフォルトのデータファイルを定義するためには、以下の用にします:
以下はこの新機能を図示した画像です:

デフォルトのデータファイルが初回起動時に検知された場合、データファイルは自動的に読み込み専用モードで開かれるので、任意のオペレーションが実行できるようになります。
組み込みアプリの初回起動時、4Dは有効なデータファイルを選択しようとします。以前のリリースでは、デフォルトデータファイルが提供されていない場合(.4DCファイルと同名のファイルが同階層に無い場合)、標準の"データファイルを開く"ダイアログボックスが表示されていました(これによりユーザーはアプリケーションフォルダ内にデータファイルを作成することができました)。
4D v15では、この起動シーケンスに新しいステップが追加され、これによりデベロッパは新しいデフォルトデータフォルダ機能(上記参照のこと)を利用できるようになります。ステップ2では、アプリケーションは標準の"データファイルを開く"ダイアログボックスを表示することなく開かれ、デベロッパは適切なカスタムのコードを実行できます。
組み込みアプリ起動時の新しい起動シーケンスは以下の通りです:
- 4D は最後に開かれたデータファイルを開こうとします。
- 見つからない場合、4Dは.4DCファイルの隣にあるデフォルトのデータフォルダ内のデータファイルを読み込み専用モードで開こうとします(4D v15の新機能)
- 見つからない場合、4Dはストラクチャーファイルの隣にある、同名のデフォルトのデータファイルを開こうとします。
- 見つからない場合、4Dは標準の"データファイルを開く"ダイアログボックスを表示します。