4D v16 へようこそ。このバージョンは継続的なデリバリー (Rリリース)・プログラムの一環です。
このマニュアルでは、4D R5以降に新しく実装された機能について説明しています。v15の Rリリース・プログラムにてこれまでに新しく実装されてきた機能についての詳細は、Rリリースごとのアップグレードマニュアルを参照ください:
4D v16においてデータベースキャッシュマネージャーは全体的に書き換えられました。これにより、64-bit環境の利点を最大限生かすことができるようになります。これは自動的に利用可能で、かつ最適化されており、また新しい キャッシュ管理テーマのコマンドを使用することで設定したり動的に分析したりすることが可能です。
このテーマには、具体的には、新しいGet cache size、Cache infoそしてSET CACHE SIZEコマンドが含まれます。
カレントデータファイルにリンクされた特定のユーザー設定を定義することが可能になりました。これにより、同じアプリケーションにおいてそれぞれに異なる設定を持った異なるデータファイルを配布し、アップデートすることが可能になります。
この機能を管理するため、新しいGet 4D fileコマンドを使用することができるようになります。これに加え、Get 4D folderコマンドは、データベースのデータファイルを返すようになりました。
-> 詳細な情報については、ユーザー設定を参照してください。
設定内にある新しいオプションによってコードエディターをカスタマイズすることが可能になりました。新しいオプションとは、論理ブロックをハイライト、ブロック行を常に表示、折りたたみ/展開アイコンを非表示、そしてハイライトされたテキストのことです。
-> 詳細な情報についてはメソッドページを参照してください。
4D v16では、Windows用およびOS X用の64-bit版のビルトインWebサーバーのコンパイル済みアプリケーションにおいて、プリエンプティブなWebプロセスを使用することによってマルチコアコンピューターの利点を最大限生かすことができるようになりました。すべてのWebサーバーコマンドはスレッドセーフになりました。4D HTMLタグおよびWebデータベースメソッドを含め、Web関連のコードを可能な限り多数のコアで同時に実行することが可能になりました。
-> 詳細については、プリエンプティブWebプロセスの使用を参照してください。
4D v16において、複数のコマンドのセットがスレッドセーフとなりました。これはこれらのコマンドがコンパイルモードのプリエンプティブプロセスにおいて使用可能となったことを意味します:
4D Write Proの開発はv16においても続けられており、複数の大きな新機能が利用可能になりました:
DISTINCT ATTRIBUTE VALUESとDISTINCT ATTRIBUTE PATHSコマンドは、4Dデータベース内のオブジェクトフィールドの属性に基づいた重複しない値の配列を生成します。
QUERY SELECTION BY ATTRIBUTEコマンドはカレントセレクション内のレコード内のみの検索を実行します。
新しくなった On Mouse Up Form event イベントによって、4D v16 ではユーザーが画像をクリックしたときの挙動をさらに詳細に管理することができるようになりました。このイベントは、新しい Is waiting mouse up コマンドをともなっており、これはイベントのコンテキストにおかれたピクチャーオブジェクトについて、その状態の内部的な扱いに矛盾が生じないように管理するためのものです。
4D v16 のリストボックスには、二つの新しい機能が提供されています:
- カラム自動リサイズ:
この新しいリストボックスプロパティは、リストボックスの幅を変更したときに、すべてのリストボックスカラムを自動でリサイズします (以前のバージョンでは、リストボックス内で最も右のカラムのみをリサイズすることができました)。
- 可変の行高さ (4D View Pro オプション): リストボックスの行高さを行ごとに設定することができます。この機能は次の要素に基づいています:
新しい GET PICTURE FORMATS コマンドは、ピクチャー内に含まれているすべてのコーデックを返します。この機能は、データファイルのサイズを縮小するために、廃止された画像フォーマットを検出したり、保持したいフォーマットを取捨選択したりするのに便利です。
新しい BLOB to print settings と Print settings to BLOB コマンドを使うことで、固有のプリンタードライバー設定含め、ユーザーの現在の印刷設定をすべて保存・再利用することができます。これらのコマンドは (廃止された) 4D Pack の _o_AP BLOB to print settings と _o_AP Print settings to BLOB コマンドの機能を代替し、さらに拡張します。