4D Write Pro は、ほとんどのプロパティ情報をサポートしたまま、既存の 4D Writeドキュメントを開いて変換することができます。
上図では、左に 4D Write エリア、右に 4D Write Pro エリアを表示しています (新しいライブラリオブジェクトを使って作成 - 後述参照)。4D Write エリアの中身は WP New コマンドを使って簡単に変換することができます:
[WRITEAREAS]AreaNTWP:=WP New([WRITEAREAS]AreaNT_)
しかし、4D Write は 32-bit版の 4D v16 でのみ使用できることに注意が必要です。まず 4D Write ドキュメントを変換してから、64-bit に変換する必要があります。
4D Write と違い、4D Write Pro はプラグインではなく、4D に完全に統合されています。4D Write Pro には 4D Write と同じライセンスが使用されます。4D Write Pro を有効にするには、アプリケーションにこのライセンスをインストールする必要があります。
4D Write Proオブジェクトに 4D Writeドキュメントを取得する方法は二つあります:
互換性に関する注意:
- サポートされるのは、4DWite ドキュメントのうち最後の世代 ("4D Write v7") のドキュメントに限られます。
- 4D Write Proエリアにインポートできるオブジェクトや機能についての詳細は 4D Write のプロパティで復元されるもの を参照ください。
- 4D Write ドキュメントから 4D Write Pro エリアへのコピー・ペーストは現時点ではサポートされていません。4D Writeドキュメントの読み込みは 4D Write Pro ランゲージコマンドの使用によってのみ可能です。
- 4D Write Pro の機能は Windows において Direct2D に依存しています。必要となる Direct2D のバージョンを利用するため、Windows 7 または Windows Server 2008 のマシンでは "Windowsプラットフォーム更新プログラム" のコンポーネントがインストールされていることを確認してください。
4D v16 では、フォームエディターにて提供されている設定済オブジェクトのライブラリに 4D Write Pro フォームオブジェクトが新しく加わりました。このオブジェクトをフォーム上にドラッグ & ドロップすると、あらかじめ設定のされた 4D Write Pro エリアが挿入されます。このエリアには、コンテンツ操作用のコントロールパネルを持つ 4D Write Pro ウィジェットサブフォームも関連づいています:

詳細については 4D Write Pro エリア を参照ください。
データベースのストラクチャー内において、4D Write Proドキュメントを保存するのに4Dオブジェクトフィールドを使用することができます。
4D Write Proドキュメントを保存するためのオブジェクトフィールドを作成したら、あとは当該エリアを含んでいるフォーム内で参照するだけです。フォームエディターにて、4D Write Pro エリアのプロパティリストを開き、変数名の欄に標準の "[Table]Field" 表記でフィールド名を入力します:

これで4D Write Proエリアはオブジェクト型フィールドと関連付けされました。
以前のバージョンにおける 4D Write Pro ドキュメント内では、フィルタリングが有効化されていませんでした。4Dメソッドを使用している 4D Write Pro ドキュメントを 4D v16以降へと変換した場合、これらは正しく評価されなくなり、代わりに "## Error # 48" メッセージが表示されます。
この場合、SET ALLOWED METHODS コマンドを使って、許可されたメソッドのリストに使用したいメソッドを追加する必要があります。
4D Write Pro 用の新コマンドが追加されたほか、複数の既存コマンドが 4D Write Pro に対応するように進化をとげました:
4D v16以降では、ネイティブな .4wp フォーマットを使用することによって 4D Write Proドキュメントをロスなくディスク上に保存したりディスクから開いたりすることができます。
.4wp フォーマットはドキュメント名と同じ名前を持つ ZIPフォルダーと、その中に格納された HTMLテキストと画像から構成されます:
- HTMLテキストは、通常の HTML と (計算されていない) 4D式に加え、4D特有のタグを組み合わせます。
- 画像は、HTMLファイルの隣にある、ドキュメント名と同じ名前を持つフォルダー内に保存されています。
.4wp ドキュメントは HTML に基づいているため、HTMLをサポートしているものであればどんな外部アプリケーションでもそれを読み込んだり開いたりすることができます。
注: 4D Write Pro の内部ドキュメントは HTML に 4D独自の拡張を加えたもので、HTML5/XHTML5 に準拠していながら、このマニュアルで説明されている独自の HTML/CSS属性のサブセットとタグもサポートしています。したがってデータ損失のリスクなく 4D Write Pro で開けるのは、4D Write Pro で書き出された HTMLドキュメントに限られます。