この節では、ボタンや特定のアクティブフォームオブジェクト (またはメニューコマンド、 メニューアクションを指定する参照) に割り当てることのできる各標準アクションについて説明します。
- 動作なし: 標準アクションを実行しないボタンには、動作なしボタンを使用します。 メソッドを作成してボタンを管理する必要がある場合には、動作なしを選択します。 例えばカスタムアプリケーションにおいて、独自の検索ダイアログボックスを表示するボタンには、動作なし標準アクションを指定します。これはメソッドを作成してカスタムダイアログボックスを表示しなければならないためです。
- 入力およびキャンセル: 入力動作のボタンをクリックするとレコードが保存されます。これによりOn Saving New Record EventやOn Saving Existing Record Event、On Validateイベントが起動されます。キャンセル動作のボタンをクリックすると変更内容を保存せずにカレントレコードを終了します。
- レコード削除: レコード削除動作のボタンをクリックすると、削除の確認を求める警告が表示されます。警告ダイアログボックスでOKをクリックするとカレン トレコードが削除されます。サブレコードの入力フォームを使用している場合、レコード削除動作のボタンによりカレントサブレコードが削除されます。レコード削除ボタンをクリックした後、4Dは自動で出力フォー ムに戻ります。
注: 新規レコードを追加している場合、この動作が指定されたボタンは自動的に選択不可になります。 - レコードナビゲーション動作: 次レコート、前レコード、先頭レコード、最終レコードの各ボタンは、まずカレントレコードを保存してから、指定されたレコードをカレントレコードにします。レコードの並び順に従って、これらのボタンにより特定のレコードがカレントレコードに設定されます。
サブレコードを入力している場合、これらのボタンはサブレコードに適用されます。
このタイプのボタンは、そのボタンの動作が適切ではない場合には自動的に無効になります。例えば先頭のレコードが表示されている場合、先頭レコードと前レコードボタンは使用不可になります。 - ページナビゲーション動作: 次ページ、前ページ、先頭ページ、最終ページの各ボタンは、マルチページフォームの該当するページを表示します。1 ページし か存在しない場合、これらのボタンは使用不可になります。
このタイプのボタンは、そのボタンの動作が適切ではない場合には自動的に無効になります。例えば最初のページが表示されている場合、先頭ページと前ページボタンは使用不可 になります。 - サブレコード編集: このアクションは3種類の状況下で利用できます。MODIFY SELECTION / DISPLAY SELECTIONコマンドを使用して、またはデザインモードのレコード表示ウィンドウ表示された、リストボックス、サブフォームとリストフォームです。
- リストボックス: 少なくとも一つのセレクション型のリストボックスのが選択されていると、サブレコード編集に関連付けられたボタンが自動的に有効になります(標準アクションの使用を参照して下さい)。
- サブフォーム: 親レコードのフォーム上に置かれます。サブフォームのレコードが選択されると、このボタンが使用可能になります。サブレコードをリストで選択し、サブレコード編集ボタンをクリックすると、そのサブレコードは (リスト中で直接編集、または割り当てられた詳細フォームを使用した) 編集モードに切り替わります (サブフォームのプロパティにより異なります)。
- リストフォーム: このボタンはリスト上のレコードが選択されると使用可能になります。このボタンをクリックすると、そのレコードが編集モードに切り替わります。リストがMODIFY SELECTION / DISPLAY SELECTIONコマンドで表示されている場合、enterList引数の値に応じて、変更操作はリスト上または詳細ページ上で実行されます。デザインモードでは、詳細ページで変更が行われます(この動作はダブルクリックと同じです)。
- サブレコード追加: このアクションは3種類の状況下で利用できます。MODIFY SELECTION / DISPLAY SELECTIONコマンドを使用して、またはデザインモードのレコード表示ウィンドウ表示された、リストボックス、サブフォームとリストフォームです。
- リストボックス: 少なくとも一つのセレクション型のリストボックスのが選択されていると、サブレコード追加に関連付けられたボタンが自動的に有効になります(標準アクションの使用を参照して下さい)。
- サブフォーム: 親レコードのフォーム上に置かれます。サブフォームのレコードが選択されると、このボタンが使用可能になります。このボタンをクリックすると、4Dはその テーブルまたはリレートしたテーブルのレコードを新規に (リスト中に直接、または割り当てられた詳細フォームを開いて) 作成します (サブフォームのプロパティにより異なります)。
- リストフォーム: このボタンは常に使用可能です。このボタンをクリックすると新しい空のレコードが作成されます。リストがMODIFY SELECTION / DISPLAY SELECTIONコマンドで表示されている場合、enterList引数の値に応じて、レコードはリスト上または詳細ページ上に追加されます。デザインモードではリストにレコードが追加されます。
- サブレコード削除: このアクションは2種類の状況下で利用できます。MODIFY SELECTION / DISPLAY SELECTIONコマンドを使用して、またはデザインモードのレコード表示ウィンドウ表示された、リストボックス、サブフォームとリストフォームです。
- リストボックス: 少なくとも一つのセレクション型のリストボックスのが選択されていると、サブレコード削除に関連付けられたボタンが自動的に有効になります(標準アクションの使用を参照して下さい)。
- サブフォーム: 親レコードのフォーム上に置かれます。サブフォームでサブレコードが選択されると、このボタンが使用可能になります。
- リストフォーム: このボタンはリスト中で1つ以上のレコードが選択されると有効になります。このボタンをクリックするとダイアログが表示され、削除を実行するかどうか選択することができます。
サブフォーム内でのボタンの利用に関してはを参照してください。 - 自動スプリッター: この標準アクションを使用すると、フォーム上に独自のスプリッターを作成することができます。このアクションは透明ボタンにのみ指定することができます(ボタン 参照)。透明ボタンにこのアクションを指定すると、そのボタンはスプリッターと同じように機能します。例えばピクチャーをこの透明ボ タンにペーストすることにより、カスタマイズされたスプリッターインターフェースを作成できます。スプリッターに関する詳細はスプリッターを参照してください。
- 取り消し: 前回実行した動作をキャンセルします (編集メニューの取り消しコマンドと同じ)。取り消しとキャンセルを混同しないでください。キャンセルはレコードに対して行われた変更をすべて取り消し、出力フォームへ戻ります。
- やり直し: 前回キャンセルした動作をやり直します (編集メニューのやり直しコマンドと同じ)。
- カット: 選択部分を削除し、それをクリップボードに配置します。
- コピー: 選択部分のコピーをクリップボードに配置します。
- ペースト: 挿入ポイントがある場所にクリップボードの内容を挿入します。
- クリア: 選択部分を削除します。何も選択されていない場合は、カーソルが置かれているエリア全体を消去します(入力可エリアのみ)。
- すべてを選択: その時点で選択可能な項目をすべて選択します。
- クリップボード表示: 新しいウインドウを開き、そこにクリップボードの現在の内容を表示します。
- データベース設定: 標準のデータベース設定ダイアログを表示します。
Mac OSにおける注意: カスタムメニューコマンドにデータベース設定アクションを関連付けた場合、Mac OS Xにおいてデータベースをアプリケーションモードで実行すると、このコマンドは自動的に4Dのシステムメニューに"環境設定"として配置されます。
- アプリケーション: 4Dのアプリケーションモードのウィンドウとメニューバーを最前面にします。
- 終了: "よろしいですか?"という確認ダイアログボックスを表示し、これが確定されると4Dアプリケーションを終了します。確定されない場合この操作がキャンセ ルされます。
オブジェクトメソッドが関連付けられたボタンに対してこのアクションを指定すると、次の順に処理が行われます。まず初めに、確認ダイアログボックスが表示されま す。これが確定されると4Dはオブジェクトメソッドを実行します。実行後アプリ ケーションが終了します。
Mac OSにおける注意: カスタムメニューコマンドに終了アクションを関連付けた場合、Mac OS Xにおいてデータベースをアプリケーションモードで実行すると、このコマンドは自動的に4Dのシステムメニューに配置されます。このメカニズムにより、Mac OS Xにおける終了コマンドを管理しやすくなります。 - デザインモードに戻る: 4Dデザインモードのウィンドウやメニューバーを最前面にします。
デー タベースがインタープリターモードで動作している場合、このアクションはデザインモードのカレントウィンドウを表示します。データベースがコンパイルモー ドで動作している場合、このアクションはカレントテーブルのレコードウィンドウを表示します (コンパイルモードではレコードへのアクセスのみ可能です)。 - MSC: Maintenance & Security Centerウィンドウを表示します。
- ページ移動: タブコントロール、リストボックス、ボタングリッドおよびポップアップメニューでのみ利用可能です。このアクションが有効になると、4Dは自動で選択された要素 (タブコントロール、行、ボタン等) の番号に対応するページを表示します。詳細はページ指定アクションを参照してください。
以下のアクションはWebエリアを含むフォームで利用できます (Webエリア参照)。
- 前のURLを開く: このアクションはWebエリア中でユーザーが実行した一連のブラウジングの流れで、前のURlを開きます。前のURLがない場合、つまりユーザーがエリア でひとつのページしか表示していない場合、このアクションが割り当てられたボタンやメニューコマンドは無効となります。
- 次のURLを開く: このアクションはWebエリア中でユーザーが実行した一連のブラウジングの流れで、次のURlを開きます。次のURLがない場合、つまりユーザーがページを前に戻ったことが無い場合、このアクションが割り当てられたボタンやメニューコマンドは無効となります。
- 現在のURLを再読み込み: このアクションはWebエリアの現在の内容をリロードします。
- URLのロードを停止: このアクションはWebエリアへの現在のURLのページやオブジェクトのロードを停止します。