4Dでは、次の3つの方法でバックアップを開始することができます:
- 手動による方法: 4Dのファイルメニューからバックアップ...コマンドを使用します。または、Maintenance & Security Center (MSC) のバックアップボタンをクリックします。
- 自動的に行う方法: アプリケーションの環境設定で設定できるスケジューラーを使用します。
- プログラムによる方法: BACKUPコマンドを使用します。
どの方法を採用するかは、バックアップ方針によります。
4D Server: リモートマシンからBACKUPを呼び出すメソッドを使用して、手動でバックアップを開始することができます。いかなる場合でも、このコマンドはサーバー上で実行されます。
手動バックアップを実行するには、次の手順に従ってください:
- 4Dのファイルメニューからバックアップ...コマンドを選択します。
バックアップウインドウが表示されます:
![](../../picture/510755/pict510755.en.png)
"バックアップファイルの保存先"エリアの隣のポップアップメニューを使用して、バックアップファイルの保存場所を確認することができます。この場所は環境設定のバックアップ/設定ページにて、設定されています。
または
4Dのヘルプメニューから Maintenance & Security Center を選択し、バックアップページを表示させます。
MSCについての詳細は、Maintenance & Security Centerを参照ください。
データベースプロパティボタンで環境設定のバックアップ/設定ページを表示させることができます。 - バックアップをクリックし、現在のパラメーターを用いてバックアップを開始します。
定期的に自動バックアップを実行するには、次の手順に従ってください:
- 環境設定のバックアップ/スケジューラーページにおいて、バックアップの周期を設定します。
ユーザーが一切操作しなくても、このページで指定された時間にバックアップが自動実行されます。このダイアログボックスの使用方法に関する詳細は、バックアップスケジュール設定を参照してください。
4Dランゲージを使用して定期的バックアップを実行するには、次の手順に従ってください:
- メソッドでBACKUPコマンドを実行します。
現在のパラメーターを用いてバックアップが開始します。
バックアッププロセスを処理するため、On Backup StartupデータベースメソッドおよびをOn Backup Shutdownデータベースメソッド使用することができます。 (詳細は、4Dランゲージリファレンスマニュアルを参照してください)
バックアップが開始すると、4Dはバックアップの進捗状況を知らせるダイアログボックスを表示します:
![](../../picture/510800/pict510800.en.png)
MSC を使用している場合、進捗状況は MSC の"バックアップ"ページに表示されます。
中止ボタンをクリックすると、いつでもバックアップを中断することができます (バックアップ中に問題が発生した場合参照)。
前回のバックアップの結果 (成功または不成功) は、MSC のバックアップページの"前回のバックアップの情報"エリア、または4D Serverのメンテナンスページで確認できます。また、データベースのバックアップジャーナルにも記録されます。
バックアップ実行中のデータベースへのアクセスは、4Dによって制限されます。4Dはバックアップに含まれたファイルタイプに関連するプロセルはすべてロックします: ストラクチャーファイルだけがバックアップされている場合、ストラクチャーにはアクセスできませんが、データにはアクセス可能です。
反対に、データだけがバックアップされているのであれば、ストラクチャーへのアクセスは許可されます。この場合に、データベースへのアクセスが可能かどうかを次に示します:
- シングルユーザー版の4Dの場合、データベースの読み込み、書き込みともにロックされ、すべてのプロセスが停止します。実行できるアクションはありません。
- 4D Server の場合、データベースへの書き込みだけがロックされます。クライアントマシンはデータを照会することができます。クライアントマシンからサーバーへ追加、削除、または変更のリクエストが送信されると、ウインドウが表示され、バックアップの終了まで待機するよう要求されます。
データベースが保存されるとウインドウが閉じられ、要求したアクションが実行されます。バックアップの終了まで待機せずに、処理中のリクエストをキャンセルするには、処理をキャンセルボタンをクリックしてください。
ただし、バックアップ前に開始したメソッドから要求されたアクションが実行待機中である場合、このアクションをキャンセルすべきではありません。この場合、実行すべき残りの処理だけがキャンセルされてしまうためです。しかも、メソッドの一部は実行済みなので、データベースにおいて論理上の不整合が生じる可能性があります。
注: 実行待機中のアクションが、メソッドから要求されたものである場合に、ユーザーが処理をキャンセルボタンをクリックすると、4D Server はエラー-9976(データベースのバックアップが進行中なので、このコマンドは実行されません) を返します。
バックアップが正常に実行されない場合もあります。バックアップが不成功に終わる原因としては、ユーザーによる中断、同封ファイルが見つからない場合、保存先のディスクのトラブル、不完全なトランザクションなど、いくつか考えられます。4Dは原因に応じて問題に対処します。
すべての場合において、前回のバックアップのステータス (成功または不成功) は、MSC のバックアップページの"前回のバックアップの情報"エリア、4D Serverのメンテナンスページ、およびデータベースのバックアップジャーナルに表示されます。
- ユーザーによる中断: 進捗ダイアログボックスの中止ボタンをクリックすると、いつでもバックアップを中断することができます。この場合、各項目のコピーが中止されてエラー1406が生成されます。このエラーはOn Backup Shutdownデータベースメソッドで遮ることができます。
- 同封ファイルが見つからない: 同封ファイルが見つからない場合、4Dはバックアップを部分的に実行し (データベースファイルおよび使用可能な同封ファイルのバックアップ)、エラーを返します。
- バックアップ不可能 (ディスクフル、書き込み保護、ディスクが見つからない、ディスク障害、不完全なトランザクション、定期的な自動バックアップ時にデータベースが起動されていない、など):