サードパーティのプラグイン、エクステンション
4Dはオープンアーキテクチャであり、経験豊かなサードパーティディベロッパの手によるエクステンションやプラグインを使って、他製品とも完全に連携することができます。なかには前バージョンの4D向けに作成されているものもありますが、4th Dimension V6とは完全に互換性があります。4D V6の新機能とこれらのエクステンションを合わせて使用すれば、4Dは市場で最も強力なWebデータベースソリューションとなるでしょう。
この節では、広く利用されている4Dエクステンションやプラグインをいくつか紹介します。
NetLinkは4DのCGIエクステンションで、30以上の4Dコマンドとオプションのサーバプラグインが4Dに追加されます。これにより、Webに4Dデータベースを公開するために使用できる数々のカスタマイズ機能やインタフェース機能が提供されます。
既存の商業用Webサーバとの通信
MicrosoftのInternet InformationサーバやNetscapeのFastTrackサーバ、StarNineのWebSTARなどの商業用Webサーバを使ってサイト管理をしているのなら、NetLink/4Dにより、4Dデータベースを使用して更なる要望に応えることができます。NetLinkは、CGI、ISAP(MicrosftのWebServer API)、NSAP(NetscapeのWeb Server API)、WSAPI(WebstarのAPI)標準に準拠しながら、お使いのWebサーバと4D間の通信を処理し、複数の同時接続を処理するために4Dのマルチタスクアーキテクチャをフル活用します。
HTTP接続の暗号化
NetLinkではHTTP接続の暗号化の標準であるSecure Socket Layer(SSL)が提供されます。CGIの使用時、SSLサーバと4DのビルトインWebサービスを利用できます。利点は、高次元のセキュリティが要求される商業用サーバやその他アプリケーションを簡単に作成できるところです。
Javaライブラリ
NetLinkにはJavaライブラリが含まれており、既存の4Dデータベースをバックエンドにして、Javaインタフェースを追加することができます。Javaをフロントエンドとして利用すれば、柔軟なインタフェースを備え、パフォーマンスの優れたソリューションが作成可能です。
その他
NetLinkは接続をダイレクトに処理しながら、4DのビルトインWebサービスに入り込みます。WebサーバとのCGI接続を提供するNetLinkは、次接続を4DのWebサービスに受け渡して、4DのレイアウトからHTMLへの変換機能を活用し、変換作成されたHTMLをWebサーバに返します。
INTERNET TOOLKIT:JCA TELEMATIUE(フランス)
Internet ToolkitはForesight Technology社により北アメリカで販売されています。
Internet Toolkitは4Dのエクステンションです。4Dのメソッド内であらゆるタイプのTCP/IP接続を処理するための機能を提供します。SMTP(メールサーバ)、POP(メールクライアント)、NNTP(ニュース)など、通常のインターネットプロトコルを利用できます。たとえば、異なるデータベースアプリケーションに接続するため、独自のプロトコルを作成することもできます。
DataWaveはDataCraft社作成の4Dメソッド、フォーム、ウイザードを集めたもので、プログラム不要で4DデータベースのWeb公開が可能になります。ACIの4D Insiderを利用すれば、インストールはほんの数分で終了します。インストールしてしまえば、DataWaveのコンフィグレーションダイアログを使い、データベース管理者はWebサーファー用のファイルやフィールドを選択することができます。フォームベースの検索エディタのカスタマイズが行えます。DataWaveでは、Web接続にNetLinkまたはInternet Toolkitを使用します。したがって、商業用Webサーバと柔軟に統合することもできますし、または、4D内でダイレクトにHTTP接続を処理して、速度を向上させることも可能です。
PDM INTERNET Toolsは4Dエクステンションで、インターネットやその他TCP/IPネットワーク経由での通信手段を提供します。PDM INTERNET Toolsは、ロウTCPパケットの送受信など、ローレベルのTCP/IPコールをサポートします。また、FTPやSMTP、POP3、NTP、その他UNIXベースのコマンドで通常使われる、より高度なプロトコルもサポートします。
PDM INTERNET Toolsには幅広い利用方法があります。メッセージやファイルの送受信の他に次のような使い方があります:
●データベースの整合性やセキュリティをリモートでレポートする見張り番ルーチン。
●セールスレポートを自動作成し、内部プロセスや外部からのEメールによる要求に応えて配信。
●直接データベースから企業データを利用した大量の電子メール。
●直接接続、または保管/転送されたメールを介し、遠隔地でデータベースを更新、保守、同期化。
●製品情報の要請に自動対応。
SMTP (Simple Mail Transfer Protocol)
PDM INTERNET Toolsでは、SMTPサーバ経由で迅速かつ簡単に電子メールを送信できます。メールの作成と配信方法は、1回のエクスターナルコールで行えるような単純なものや、メッセージヘッダを変えて配信先を制御するような特別に作成したものまで考えられます。MIME(Multipurpose Internet Mail Extensions)を完全サポートし、メッセージに複数のテキストやバイナリ形式のドキュメントを添付できます。インターネットのメールは、CompuServe、America Online、AppleLinkなどに対しても送信可能なので、電子メールアカウントを持つ人になら誰にでも送信することができます。
POP3 (Post Office Protocol)
電子メールの送信の他に、PDM INTERNET Toolsパッケージを使用して、POP3サーバに保管されたメールに接続し、受信することができます。POP3コマンドを使うと、数々のメールボックスからメールを取り込むことができ、それらをデータベースに保存したり、再配信したり、自動応答、またはリモート検索を行えます。メール情報はディスク上のフィールドや変数、配列やファイルにダウンロードできます。複数のバイナリ添付書類も簡単に取り出され、デコードされます。
FTP (File Transfer Protocol)
インターネットのファイル転送プロトコルはエクスターナルを介してサポートされます。これらのエクスターナルが、FTPサーバのディレクトリに接続し、検索します。コマンドを使ってテキストやバイナリファイルの送受信が行え、またオプションで進捗をあらわすサーモメータを表示することもできます。
TCP/IPとその他の機能
PDM INTERNET Toolsの一連のコマンドを使い、TCP/IP通信に関する細かい制御を行うことができます。データベースではリモートポートに対しTCPセッションをオープンすることが可能で、または接続されるのをじっと待機していることもできます。TCPコマンドにより、データベース通信の可能性は広がります。
●独自のtelnetインタフェースを構築。
●リモートマシン上でシェルコマンドを実行。
●オンラインデータベースを検索。
●World Wide Webからドキュメントを取得。
Ping(ICMPエコー)リモートマシンには更にユーティリティが付属し、標準時間(NTP)の取得、‘Finger’情報の取り込み、ファイルを各種形式にエンコード/デコードなどの機能があります。